花粉症・アレルギー性鼻炎
鼻がズルズルしたり、詰まって鼻に息が通らなくなったりする鼻炎辛いですよね。仕事に支障をきたしたり、集中力が削がれたりとなかなか邪魔な症状です。 アレルギー性鼻炎はなんらかの物質がアレルギーを起こす原因物質(アレルゲン)となってしまい。その物質と接触することでアレルギー反応を起こしてしまうものです。花粉症 は花粉がアレルゲンとなっているアレルギー性鼻炎です。
アレルギーは過剰な免疫反応です。鼻の場合、鼻に付着したアレルゲン(花粉症の場合は 花粉、アレルギー性鼻炎の場合はハウスダスト、ダニ、動物の毛など)を排除しようとく しゃみをしたり鼻水を分泌したり、鼻をつまらせます。この一連の反応はいわば炎症です。鼻の粘膜の血流が悪いと粘膜自体が炎症を起こしやすく、些細な刺激で反応してしまいます。 私たちは鼻の両脇にある筋肉に注目しています。この筋が硬いとその下にある動脈の流れが悪くなります。この動脈、目や鼻の 中の動脈と交通していて、ここの流れを良くすることで鼻粘膜や目の粘膜の余分な腫れも退きます。
メニエール病
めまいを主症状とするこの病気の名前 良く聞きますね。症状は回転性のめまい(景色がぐるぐる回って見える)と耳鳴りと難聴です。この病気の本態は内耳のリンパ水腫です 耳の奥には体の動きを感知する三半規管という装置があります。この中はリンパ液で満たされており、三半規管の内側にこのリンパ液の流れを感知するしくみがあります。 このリンパ液は新しく作られつつ排出もされるという言わば掛け流し温泉のようになっています。ところが何かの原因でこのリンパの排出が停滞すると三半規管の中がリンパ液 でパンパンになってしまい誤作動をしてしまうのです。 つまり、体が動いてないのに動いたと感じたりします。体の位置や動きの情報は目で見えている景色も重要視していますので、三半規管と視覚の情報の差があるとめまいにつながっていくわけです。
めまいを起こしている方たちの首や後頭部を触ってみるとブヨブヨと柔らかくむくんでいることが多いです。足と違い首はむくんでも気づきにくく放置されます。(足がむくむ と目でも見えるし、靴下の跡が深くくっきりとつくのでわかりますよね) このむくみと三半規管内でのむくみ(リンパ水腫)は関係あると思われます。現に首のむくみを解消するように治療していくと徐々に症状が取れていくことが多いのです。 病院でもメニエール病の治療はむくみの水分を尿にして排泄させる(利尿剤)という戦略をとることが多いです。私たちは首の筋肉の硬い部分をやわらかくほぐし、停滞した水 分(むくみ)をとり、頭部の全般の余分な水分を下へ引き込み(最終的には尿へ)三半規管内のリンパ浮腫を解消するという作戦です。
めまい
ほんとに目が回ったり、また回りそうな感じだったり、ふわ~っとした感じと言ったものについて書きます 景色がグルグル回って同時に耳鳴り、難聴が起こってる人 はメニエール病の項目をみてください。さて、めまいとはどんなものかを知るためには私たちに 当たり前に備わってる位置感覚を把握するシステムを知っておきましょう。人は今自分がどちら向きに動いてるのか、それは加速してるのか、減速してるのかを把握するために3つの感知装置を持っています (下図)
一つは視覚です。目で見てるんですから自分が前に進んでるのか、また右へ回転してるのかは景色をみればすぐにわかります。二つめは内耳の三半規管と前庭器官です 体の傾きや回転の向きやスピードを感知して脳に伝えています。
三つめは筋紡錘です。筋肉の中にはその筋自身がどの程度収縮してるのかを感知して信号を発している筋紡錘という組織があります。あちこちの筋紡錘から集められた情報を統合すると自分がどういう姿勢でどう動いているのかを把握できます。
これら三つの感知装置を総合的に解析することで体の動きや傾きなどを把握しているのです。なんだか知らない間にものすごい情報処理をしてくれてたんですね。このうちどれかが異常をきたすと情報処理を誤ってしまい平衡感覚を失ってしまいます。この時、ふわーっとしたり揺れてるように感じたり、酷い時は景色がグルグル回ってし まうのです。
めまいの治療は首がむくんでいる場合、積極的にむくみを取りにかかります。これがあると上で紹介した二つめの装置、内耳の三半規管の中のリンパ液の還流が悪くなっている可能性があります また三つめのシステムでは特に首の幾つかの筋肉からの情報が大切でその筋肉の緊張が極度に亢進していても誤情報を伝えやすいので同時に緊張を落とすようにします。 以上がめまいの治療の考え方です。もちろん他の病気でもめまいが起こることはあります。医師の受診が必要なものもありますので注意が必要です。お医者さんに診てもらったけど、あまり思わしくないという方は一緒に治療していきましょう。
関節リウマチ
自己免疫疾患の一つで関節を構成する滑膜(関節を包んでいる袋の内側の膜)が炎症の舞台となり関節の痛みを引き起こす。進行すると関節破壊を生じ関節の変形が起きる。原因は不明です。
関節リウマチの診断は難しく、病院で慎重に検査していきます。そして、薬によって治療、管理していくのですが、種々の関節の腫れや運動障害は鍼治療をすることで軽減することが多いです。鍼治療により関節の炎症を抑え、変形の進行も抑制するため、鍼治療をお勧めします。それにより病気の管理はかなりしやすくなります。 治療は関節を動かす筋肉を積極的にゆるめて行き、硬くなりつつある関節包もやわらかくなるようにしていきます。それと同時に体の調整や患った関節の循環をよくすべく全身的な治療も行います 。
喘息
喘息とはなんらかの原因により気管支が狭くなり呼吸が困難になる病気です。最近では咳が止まらない人にも喘息と診断されることが多いです。咳喘息という言葉もよく聞きますが厳密にはちがいます。気管支が狭くなってしまう喘息は呼吸音に雑音が混じっています。また、夜も横になると息がよりしにくくなるので座って睡眠を取らざるを得なくなる事もあります。
アレルギーによって喘息発作(呼吸困難の発作)を起こす事もあります。 小児喘息でも大人の喘息でも鍼治療により大幅に改善します。これを書いている私も大人になってから喘息になり苦しみましたがすっかり治りました。もう15年以上喘息発作は一度も出ていません。
さて、喘息治療の要は呼吸器の自律神経の安定化です。気管はその太さを必要に応じて太くしたり細くしたりしています。その調整役は自律神経です。活発に行動する言わば戦闘状態を作り出す「交感神経」と休息、リラックスをつかさどる「副交感神経」 この両方が気管支の太さを決定しています。交感神経は気管を広げ、 副交感神経は気管を狭くするのです。この二つの神経は場合に応じてシーソーのようにその活動量のバランスをとっているのです。喘息発作は副交感神経が過剰に優位になっているために必要以上に気管が狭くなって呼吸を妨げるまでになるのです。
自律神経のシーソーのようにバランスをとってると言いましたが普段仕事は厳しくずっと気も張り詰め続けている人というのは基本的に交感神経が常に優位に働いており、何かの拍子に副交感神経が優位に働く時にその振れ幅が大きすぎ、呼吸を妨げるほどの 気管の緊張、狭窄を起こしてしまうと考えています。 現にこういった方達の背中は常に交感神経が優位に活動していたのか筋肉の高緊張がずっと続いていて硬くなっています。 私たちはこういった患者さんに対し、まず 首から背中、腰の緊張をぼぐし、それにより異常な交感神経の働きを落とします。ハイレベルの交感神経緊張は何かの拍子に一気に副交感神経の過緊張に切り替わってしまい、それが呼吸を妨げるほどの気管狭窄につながるからです。
実際私たちの治療(特に鍼)は交感神経の緊張を落とし副交感神経の活動を促すのを得意とします。 それと同時に過剰な副交感神経活動を少し抑制するツボも使用しながら自律神経のバランスを整えていきます。 少々治療に根気が必要ですが、そういった呼吸器の自律神経バランスの管理をしていくこ とで症状改善を図っていきます。お悩みの方 是非一緒に治していきましょう。
胃腸障害
お腹が重たかったり、痛かったり食欲がわかない。なのに内科では異常なしといわれるこんな方はおられませんか。そんな方は背中や腰 またお腹の筋肉の悪さから来ているのかもしれません。
背中と腰の境目あたりの筋肉(右図)がゴチゴチにこっていたり、 腹筋や、腹筋と肋骨の接続部が硬くなっていると胃やお腹のダルさとして感じてしまうのです。また、そういう状態が続くと実際に胃や腸の動きも悪くなりほんとうに食べ物が先へ送られず停滞してしまうこともあります。
また、精神的ストレスが胃腸機能を低下させている場合もあります。この場合も上記のような場所が硬くなっているので、そういった場所を処理すれば楽になるのですが、根本的には精神状態をよくしないとすぐに胃腸症状が出てしまいます。治療はそういった胃 腸に影響するコリを探し出して処理することで胃腸機能は復活します。一度、ご自身でも図の場所を触ってみてください。硬かったり、圧迫して痛気持ちよかったりしませんか? そんな場所があれば来院時に私たちにも教えてください。そこから治療していきましょう。また、ご自身でもゆっくり揉んでみてください。うまくいくと少しづつ胃腸が活動を開始する場合がありますよ。
胃潰瘍
胃はとてもナイーブで悩み事があったりすると一緒になって悩んでくれる臓器です。ところがその時に自分を傷つけてしまう困った側面も持っています。そもそも胃はタンパク質を消化する酵素や強い酸を分泌するのですが、自分自身を消化しないように粘膜で覆われています。なのでなんらかの原因で粘膜が弱ったりすると胃壁が酸で傷つき痛むのです。場合によっては胃壁に穴が開くこともあります。 粘膜が弱る原因は先に挙げた精神的ストレスに加え 飲酒、鎮痛剤の乱用、ピロリ菌等の細菌感染です。 症状は腹痛ですが胃潰瘍は食後の痛みが多いです。また、ひどくなると吐血、黒色便が出たりもします。その場合はすぐに病院に行ってください。一度、しかるべき診断、治療を受けた上で症状緩和のために私たちも治療していきます。胃潰瘍の方はわき腹の特有の場所に強い圧痛点が現れます。鍼治療は症状緩和や治癒の促進にも効果がありますのでおすすめです。
胸やけ、逆流性食道炎
胃腸が弱ってくると心窩部(みぞおち)が重だるくなったりしますが それよりももう少し上の胸のあたりまで不愉快な違和感に悩まされることはないですか? みぞおちから胸にかけて焼けるような感じ、いわゆる”胸やけ”です。 これは胃腸 特に胃の不調でも起こりますが 時々食道の炎症で胸やけがおこることがあります。 胃の中は塩酸によってとても高い酸性に保たれていますが、胃自体は粘膜によって守られているので自分自身を傷つけることはありません。そしてこの酸は胃の上にある食道に流れていかないように噴門(ふんもん)という括約筋でできたゲートでせき止められています。ところがなんらかの原因でこのゲートの働きが悪くなると胃の酸が食道に逆流し食道を傷めてしまうのです。これが逆流性食道炎です。そんな方はやはり背中やみぞおちの筋肉が硬くなっていることが多く、その場所を和らげることで症状の改善、緩和を期待できます。 なかなか治らずに悩んでいる方はぜひご相談下さい。
生理痛、生理不順
生理は不要になった子宮の粘膜が血液とともに体外に排出される現象で、この排出を促すためにプロスタグランジンというホルモンが子宮を収縮させます。 このプロスタグランジン 実は痛みとも密接に関係しています 正確には痛みに対する反応を高める物質なのです。 つまり ちょっとした腰のだるさが生理中に強力な腰痛になったりする可能性があるのです。 鍼治療はこの発痛に関与する物質を血の流れをよくすることで押し流し、痛みを沈静化することを目的に行います。また、神経的にもその痛みを抑制したり、生理の不順を整えたりもします。 もちろん内科的な疾患(特に子宮周辺の)が絡んで生理痛が増強されたり不順になったりする場合もありますのでその場合は病院の受診をお勧めします。 生理痛が強い場合は是非ご相談ください
逆子
逆子の場合、産科では逆子体操を勧められますがそれでも治らない場合、お灸が功を奏す ることがあります。足の小指にあるツボにお灸をすえるとお腹の子供がその場で動き出すこともあります。最近では逆子のお灸を病院ですすめられることもあるそうです。 統計では32週までに治療すると矯正率が高いと報告されています。だいたい病院で「逆子です」と告げられるのは28週くらいのようですので、お悩みの方 は是非ご相談ください。
夜泣き、かん虫
子供の夜泣きやかん虫は必要以上に神経が高ぶっておこります。そんな時は小児鍼がおすすめです。小児鍼は実際に体に刺す鍼とは違い皮膚表面を刺激する鍼です。 小児鍼を施すことで高ぶった神経が落ち着き、リラックスする神経の活動が立ち上がります。そうするとイライラする気持ちも落ち着きキーキー言わなくなります。また、夜もよく眠るようになります。場合によっては小児真の直後に眠ってしまうこともあります。 とにかく、夜泣きやかん虫がひどい場合はすぐにご相談ください。